それにしても、ヴォイドの月で拾ったメモリア結晶でヒカセンが見た記憶だけど、あれは要するにゴルベーザの記憶…のはず。なぜゴルベーザのメモリア結晶があるにも関わらず、ゴルベーザはそこにいるのか。
ゼロの話と合わせると、第十三世界はヴォイドとなる以前からヒトの信頼関係がとても薄い世界だったようで(だからこそ闇が氾濫するほど偏るきっかけになったのかもだし、ヴォイドになって今も契約や力での関係のみが成り立ってるのかも)、ゼロが出会った「バロン王国から来た魔道士と剣士の二人組」は信頼関係で結ばれているように見えるとても稀有な存在だった、と。
まあ、要するにこの「魔道士と剣士の二人組」が在りし日のゴルベーザとその相棒…なのですが。バロン王国から来た二人組、それも片方は真面目で世界の未来を真剣に憂い、もう片方はそこまでは徹しきれぬものの人のために、相棒のために力になりたいと…。ジョブこそ違えどどっかで見た感じの二人組だなあ…。でもセシルとカインをオマージュしたというよりは、セオドールがゴルベーザになることなく成長したIFっぽい印象。
二人はメモリア戦争を終わらせたいと願い、各地を旅していたようですが、志を同じくする仲間には恵まれなかった模様。信頼関係の希薄な世界だからね…。
とはいえ、この「在りし日のゴルベーザ」の情報が開示されたのはゴルベーザ視点、ゴルベーザのメモリア結晶から見た彼の記憶のはずだけど、メモリア結晶と化した妖異は肉体的には一応「死んでいる」し、復活もできないのでメモリア結晶とその本人が同時に存在するのはあり得ない。
つまり目の前にいる討滅対象の「ゴルベーザ」はここに映っている相棒らしき男なんじゃないか、と今のところ予想しています。ゼロがゴルベーザと対峙したとき、「あのときの…」というようなことを言ってましたけど、つまりは昔から甲冑姿だったので素顔を見たことはない。となれば、その中身がどこかで入れ替わっていても誰も分からんのですよね…。
まあ、どういう経緯で入れ替わったのか、という点については今後の情報開示次第ですが。ゴルベーザの言う救済、そして「寝首をかかれる前に裏切っておけばよかった」というモブのセリフ、死のない世界でメモリア化したゴルベーザ(セオドール)…何となくですけど、セオドールは光の戦士として覚醒し、相棒らしき男はメモリア使いとして覚醒、共に戦争を終わらせ世界を救おうとしていたはずなのに敵対してしまい、相棒らしき男が勝った…という流れなのかもしれない。
メモリア化させた「相棒」を、ちゃんと死なせて決着をつけるというのがゴルベーザの言う救済なのではないか。まあ、そうだとしても何かあんまりスッキリしない感はあるんですけどね。

その割にはえらい壮大かつ遠回りな計画を立てたなという感じはあるけど、ヴォイドとはいえ次元の壁はそうそう超えられないし、原初世界側からゲートを人為的に開くのもあれだけ苦労したので、やはりあれだけの準備は必要だったのかもしれない。アジュダヤを手中に収めたことで、ゴルベーザの計画が単なる夢物語ではなくなった感あったしな。畳む